音楽ストリーミングサービスが淘汰するかもしれないものの話。
LINE MUSIC とか AWA とか最近使うようになりました。
Apple Music とか Spotify も含め、音楽のストリーミングサービスがブームっぽい。
音楽のプライベートでの楽しみ方史としては、
まず、場所や空間で言えば、
高級ステレオ時代 ⇒ ウォークマン登場という流れで、家で聴くものだった音楽がいつでも聴くものに変化したわけだ。
次に、形態という意味では、
レコード ⇒ カセット ⇒ CD ⇒ MD ⇒ MP3 ⇒ スマホ ⇒ ストリーミング という流れかなと。
僕個人としては、
レコード:家で聴くもの
カセット:持ち運び用に小型化
CD:デジタル化
MD:デジタルの小型化
MP3:容量の増大とさらなる小型化とディスクの消失
スマホ:音楽プレーヤー機能のみのハードを淘汰
という流れで来ていると思う。
つまり、
家で家族か個人で聞くもの だった音楽を
場所を選ばず個人個人がそれぞれの趣味で楽しむもの に変えてきた歴史だと思うわけ。
で、
最近のストリーミングサービスで僕が感じたことは、
ストリーミング:音楽業界におけるアルバム概念の淘汰とソーシャル化
じゃないかと思うわけ。
ひとつめは、これから先 アルバム という概念がより一層薄れるのでは?ということ。
これは、音楽のデータ販売 (iTunesとか) が始まった時にも思ったことだけど、
未知の音楽に触れる場合、ほとんどが、このアーティストの曲聴きたい!よりもこの曲聴きたい!だと思うわけ。
例えば十数年前のCD全盛期にTSUTAYAとか行って、聴きたい曲があるとき、この曲のシングル じゃなく、この曲の入ったアルバム を借りようとすることが多かったってことないかなぁ?
それは多くの場合はお金の問題で、そっちのが少し得とかいう感じだとは思うけど。
iTunes の時もその名残はあって、アルバム料金が得になるように値段設定がしてある。
でももし、ストリーミングで無料とか月額定額制とかだとしたら、目的の曲以外を探そうとするだろうか。
得になるから購入・レンタルしたアルバムCDの8曲目が意外と良かった!なんてことは、この先もあるのだろうか。
金銭的な部分でアルバムに流れていた層が、今後定額制や無料になることで、アルバムを選ぶ理由がなくなることになるし、そのへんは消えてしまうんじゃないだろうか。
そもそもその概念自体が消えたり、ミュージシャンにとっても、楽曲制作であり、シングルやアルバム制作ではなくなるということになるんじゃないかなぁ。
もうひとつはソーシャル化。
読書記録や映画記録は、結構ソーシャルになってたり、
なんとなく、人んちの本棚とか人んちのDVDとかってネットとかで表になりやすいけど、
人が聴いてる音楽とか人んちのCDラックみたいなものが表に出てくることってあんまない気がする。
ストリーミング系サービスのプレイリストという機能について、すごくそれを感じた。
気分やムード、状況や感情に合わせておすすめプレイリストを紹介してくれるし、なによりソレが個人個人が作ったものであるということ。
自分のお気に入りソングリストが共有されていく感じとか、他人のそれが見れる感じとかは、あんま今まで存在を意識しなかった。
言ってみれば、CDからMDに落として、友達とやりとりしてたころの感じが、そのままネットにある感じ。
この部分の革新がこれらのサービスにありそうな気がしてる。
ひとつまえの話とつなげれば、オリジナルアルバムは消えて、ベストアルバムやオムニバスアルバムばかりになると思うわけ。
音楽のパッケージ売りは、これから先どんどんなくなっていくだろうし、
製作者もソレに合わせて聴く場面やニーズを意識した楽曲を創る必要性すら出てくるかもしれない。